公益社団法人 日本義肢装具士協会

協会について

ごあいさつ

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世界保健機関(WHO)の報告によれば、世界で義肢装具サービスを必要としている人の数は3,500〜4,000万人であり、糖尿病など非伝染病の発生率の増加などを考慮すると、2050年までには20億人以上に義肢装具や支援機器が必要になると予測しています。同機関による支援機器の供給にかかわる組織の協調的な枠組みGlobal Cooperation on Assistive Technology(GATE)が謳っているとおり、支援機器を必要としている人々の手に質の高いサービスが提供されるためには人、政策、製品、供給とこれにかかわる専門職が必要になります。

我が国の身体障害者数は、平成23年の時点でおよそ400万人弱であり、このうち毎年平均で15万人の方が義肢装具等補装具の給付を受けています。また、医療の枠組みにおける治療用装具等の申請件数は、国民健康保険など主たる保険者を合計すると約120万件に上るなか、いずれも高齢者のニーズが拡大傾向にあります。

他方、医療従事者は「評価と説明責任の時代」にあり、我が国においては高騰する社会保障費を背景に、サービスのアウトカム(効果)を示すことが強く求められるようになってきました。医療サービスにかかるコストに対し、治療前と比較した治療後の患者の状態変化に加え、患者が感じる満足度を高めていくことが今後より一層必要になります。

専門職とは、専門的知識・技術獲得のために長期の訓練を積んだ者であり、また、その業務は、共同体ないし社会への無私のサービス志向に基づいて行われます。特に、国から資格を与えられる専門職であればなおさらのこと、生涯を通じた知識・技術の研鑽と健康な国民生活への寄与が求められます。医療福祉専門職の中でも、義肢装具士は"モノ"を通じて患者様や障害者の方々へサービスを提供するという特徴をもっています。ユーザーの方々は活動時間の大半を義肢/装具を身につけてお過ごしになる訳ですから、それらの良し悪しは、果たして治療や機能障害の改善だけでなく、日常生活動作や生活の質までに影響することになります。

日本義肢装具士協会は、義肢装具士の資質の向上及び知識・技術の研鑽に努めると共に、義肢装具をはじめとした福祉用具の普及・発展を図り、国民の保健・医療・福祉に寄与することを目的として1993年に設立され、我が国における義肢装具士を取り巻く状況を背景に、目的達成のために様々な活動事業に取り組んでまいりました。加えて、2017年末には公益法人となり、大規模災害被災者への支援やパラスポーツにかかわるサポート、国際的な協力活動等、社会的な貢献にも力を注いでいるところであります。今後も引き続き、職業を通じた社会貢献を基本軸に活動を進めてまいります。

2018年10月吉日

公益社団法人日本義肢装具士協会 会長 坂井一浩